サブプライムローン問題によって、世界同時株安の様相となってきました。昨日(1/16)の日経平均株価は468円の大幅下落となり、2年ぶりの低水準となっています。同時に円高が進んでいますから、トヨタやソニーなど海外で多くの利益を上げている企業に対する風当たりは強く、株価の下落も平均以上の水準となっています。
こうした状況で最も危惧されることは、消費者のマインドの冷え込みであります。個人投資家が増加している昨今、手持ちの資産価値が大きく下落することにより、消費マインドに大きく影響することはいうまでもありません。また、多くの情報が先行きの不安をあおるようなアナウンスを行うわけですから、どうしても守りに入らざるを得ません。やはり慎重な見方をしておく必要がありそうです。
一方、株式市場から出て行った資金は、商品市場などに流れていきますから、石油をはじめとした資源類は引き続き高値となる可能性が強いといえます。これらは企業の原価に直接影響を及ぼす類のものですから、今後の原価率上昇は前提として認識しておく必要があります。
原価率(原価÷売上高)の上昇は、企業の収益構造に大きく影響します。売価(平均単価)も同程度引き上げられれば良いのですが、前述のような状況ですから、原価のみが上昇し、原価率は確実に上昇することでしょう。この原価率の上昇は、損益分岐点の上昇を招きます。損益分岐点は、利益が出るか出ないかの境目ですので、その境目が上がるということは、利益が出にくくなる、あるいは赤字が出やすくなるということです。収益構造には注意が必要です。前回にも述べましたように、当面はコスト管理を徹底することをお勧めします。ただし、これからの戦略的な方向性を見据え、周到な準備を怠ってはなりません。
ところで、先日ある企業の経営者の話を伺いました。社員50名ほどのメーカーですが、オーダーメードで一品モノ(数百万円〜数千万円)を製作している会社です。ここ数年で数倍もの増収となっており、いまでも注文をお断りしなければいけないような状況だそうです。
その秘訣をお聞きしたところ、この仕事は(そもそも)儲からない仕事なので、(競合は)撤退してしまったとのことでした。その企業様では(かつての)競合の半分程度のリードタイムで製品を作ってしまうということでした。よって、コストは半分とまでいかないものの、他の追随を許さないレベルにまで引き下げられたのだそうです。結果、競合は競争から離脱し、一人勝ちの状態となっているとのことでした。
コストダウン一つとっても、ここまでの徹底を考えたいものです。この企業様でも一昔前は相当のご苦労をされたそうです。恐らく相当の覚悟でコストダウンに取り組まれたことでしょう。そこでの人一倍の努力がこうして花開き、世の中が先行きを不安視する中でも堅調に業績を伸ばしておられるのだと思います。
いまは一つの節目であります。この先市場がどのように転ぶかは分かりません。しかし我々企業は、そうしたものにいちいち振り回されているわけにも行きません。自社の現状をしっかり把握し、抜本的な改革の準備を進め、ここぞのチャンスを虎視眈々と狙いたいものです。
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