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人事労務トピック 株式会社名南経営 常務取締役 小山邦彦
年金騒動を斬る(3)年金の誤解を解く
2007/11/26

「年金は債務超過で破綻する!?」「全国民の40%が公的年金の未納者!?」というのは本当でしょうか?今回は年金の誤解を解きます。



【年金の誤解を解く】

(1)年金は赤字?

  ・徴収保険料+国庫負担<年金支給 となって単年度赤字となり、積立金を
   取り崩すことはあるが、年金財政全体が赤字なのではない。もちろん
   逆に財政全体が黒字という概念もない。

(2)年金は損ではないか?自分で積み立てた方が得になるのでは?

  ・個人単位での資金準備のリスクを国民全体に負わせられない。「俺は自分
   の老後の資金は自分で貯めるから損な公的年金など掛けない」と豪語して
   も将来は保障の限りではない。このような無秩序を社会政策にできる訳
   がない。

  ・積み立て方式はインフレに対応できないという大きな問題がある。
   事実、厚生年金の発足当初は原則積み立て方式であったが戦後すぐに破綻
   した。ゆえに賦課方式に切り替え、今の保険料収入を現在の給付に充てる
   という、その時々の社会状況に合わせた収支を行っている。もちろん少子
   高齢化社会(入りが少なく出が多い)になると現行の賦課方式の維持は
   難しい局面を迎える可能性は高い

  ・年金は一定期間の加入が要件となっているため、一度でも加入したら途中
   で抜けたら損であることは間違いない。

(3)年金は債務超過で破綻する?

  ・そもそも債務超過という概念がおかしい。債務超過というのは現在の
   積立金と将来支払う年金額との差額を言っているのだと推測されるが、
   この債務超過というのは積み立て方式において使われる概念であり、徴収
   した保険料をすぐに年金支給に回す賦課方式において適用するものではな
   い。

(4)年金は空洞化で破綻する?

  ・未納騒ぎは国民年金第1号被保険者のことで、年金加入者全体のことでは
   ない。実際、厚生年金保険の収納率は約97%あるという。
  ・全国民の40%が未納者ではない。公的年金加入対象者約7000万
   人のうち、国民年金第1号被保険者の納付対象者約1600万人(
   23%)の人が、納付すべき月数のうち実質的(法定免除者を除く)
   約30%を納付していない、というのが正しい解釈である。


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