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会社法改正で随分自由に設計できるようになった種類株式。今回は、社員自身の意思で役員を選任させるための活用方法をご紹介します。 |
先般、従業員100名程の会社のオーナーから「当社は以前から同族関係者以外
の社員の中から、私が指名して役員候補を総会議案に提出し、選任を行って来た
が、社員の総意と合致するのか不安に思うこともある。社員が自身の意思で選任
した役員を送り込んでくるような方式が取れないものか?」といった相談があった。
今回の会社法で多様な種類株の発行が出来るようになった。非公開会社では
「役員選任権付種類株式」を持った株主が種類株主総会を開催して、
役員の選任決議が出来るようになる。
この会社のケースでは取締役の員数を5名以内としていて、同族関係者(実質
支配者)が3名、社員代表が2名の構成で取締役会を開催してきた。
従って、この会社の発行する株式を普通株式と役員選任権付種類株式とし、定款
で、通常の株主総会で3名の役員を選任、残り2名の役員は種類株主総会で選任
すると決めておく。種類株式は同族関係者以外の勤続3年超の社員に各自、
1個を付与し、役員選任の議決権を行使させる。役員の任期は1年とし、毎年、
種類株主総会を開催する。社員から役員候補を自薦、他薦で複数出してもらい、
役員候補として意見表明してもらい、その後、選任決議する方法を提案した。
民主的に社員代表を決めたい、というオーナーの願いがある会社なので、将来に
トラブルはないと思うが、リスクヘッジの意味で、この種類株式に取得条項を
付け、任期満了前に種類株式を取得条項に基づいて取得し、種類株主の
議決権を失わせ、通常株主総会で解任できる手配だけはしておく。
本来は一定の投資を行った株主に、一定数の役員選任権を確保させるための種類
株発行の意図であったと思うが、支配者のいる同族会社で社員に納得感及び選任
に対する責任感を醸成するには、こうした種類株の使い方も検討の余地はあると
思う。
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