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全国の100会計事務所が作成した900件の歯科診療所分析は、保険対自費の収入割合や専従者控除前所得の対収入費の割合など、参考になる。 |
医療機関の税務・経営指導を主として行う会計事務所団体が実施した全国の個人立
の歯科診療所の損益状況のデータを拝見した。調査方法は団体に属する約100事務所
が作成した平成17年度の確定申告結果を集計している。調査件数は約900診療所で
地域別、開業年数別、ユニット台数別、収入総額別等に分析されている。
全国の平均値を見ると
収入総額が4976万円、内訳は保険収入が4198万円、自費収入が748万円、雑収入が29
万円となっており、保険対自費の収入割合は85:15の割合である。費用面を見ると
歯科材料、歯科技工料の変動費総額が976万円で収入比20%、専従者給与を除く
固定費が2267万円で収入比45%である。結果、専従者給与控除前所得の平均値が
1734万円で収入比35%であった。尚、専従者給与の平均値は385万円である。
家族労働も含めた1ケ月平均の所得(税前)は150万弱といったところである。
地域別データは全国を6ブロックに分けて集計されている。収入総額の一番多いブロ
ックは近畿、最低のブロックは北海道・東北である。専従者控除前所得の対収入比は
32〜36%の間で大きな差はない。近畿ブロックの変動費率が最も低く、結果として所
得率が高い、材料費、委託技工料の単価折衝が上手なのであろうか。
開業年数別では、収入総額の最も多い区分は開業して6-9年、少ない区分は開業30年
以上の診療所になっていて、開業年数別で見たデータの特徴は、従業員給与総額の
対収入比が年数を経るにつれ高くなっている点であろう。
開業年数 従業員給与の対収入比
0-2年 15.7%
3-9年 14.9%
6-9年 16.4%
10-19年 17.3%
20-29年 18.6%
30年以上 23.9%
従業員の定着年数の長さも影響はしているのだろうが、開業暦の古い診療所程、新規
採用時の賃金単価をupさせていることが伺える。
保有するユニット台数別では、0-2台の区分の収入総額の平均が3511万円に対し6台以
上の区分の総額は10606万円で実に0-2台区分の3倍になっている。しかし。専従者給与
控除前所得では0-2台区分は対収入比で39%に対し、6台以上区分では25%と所得率が
急減している。所得額で言えば0-2区分が1369万円、6台以上区分が2630万円で0-2区分
のほぼ倍である。最大の特徴は従業員給与の総額が0-2区分が530万円に対し、6台以上
区分は3041万円で0-2区分の6倍弱である。所得を倍増させるのに、設備を増強し、人
員を集め6倍の賃金を支払って、3倍増の売上を作らねばならない。リスク、リターン
の観点のみで考えれば、規模拡大が望ましい形態かどうか疑問である。
恐らく、これだけの母数を持った調査で、この時期に前年度損益状況を分析した民間
団体は全国初ではないかと思う。
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