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WEEKLY REPORT 名南経営センターグループ代表 佐藤  澄男
新たな段階に入った事業承継問題

2006/10/26


高齢化社会が進むなかで、今後中小企業では事業承継対策がますます必要になる事が予想されます。今公的機関で検討されている問題についてご紹介します。



 国内の大手銀行が事業承継ビジネスを活発化させている。
三井住友銀行は事業承継ビジネスに関わる担当者数を前年同期比5倍に拡大、
三菱東京UFJ銀行は「リテール業務信託室」を新設しグループ内の信託銀行
から専門家を100人規模で異動させている。こうした動きは、平成17年10月に
中小企業団体、専門士業団体、中小企業庁等で「事業承継協議会」が設置され、
中小企業の事業承継問題に関する総合的な検討を行なっていることに連動して
いよう。

 平成18年6月に協議会で誕生した事業承継関連相続法制検討委員会での中間
報告が公表されているが、それによると、

1 全国の家庭裁判所に持ち込まれた遺産分割協議の調停件数が平成16年度に
  1万件を突破した。


2 遺言等を活用する際のトラブルに言及し、法的に定められた形式、要件の
  不備が多いことを指摘。

3 遺留分に関するトラブルで後継者が「企業価値」を高めた結果、相続財産
  が増加し、連動して遺留分まで拡大し、後継者の「寄与分」との法的
  関わりをどう考えるか等も指摘。

4 中小企業の規模が大きくなるにつれ、経営権の集中が難しいことが
  事業承継の障害
となっている割合が増加していることの指摘。

 現状のトラブルを判例など交え分析、現行法制をどう変更していくのかなど
詳細に提言活動を行っている。

 中小企業の現場に最も近い税理士の活躍が期待される分野である。現経営者
以上に自社株式の価値を高めた後継者の「寄与分」を立証し、それが遺産分割
協議において認められるならば、我々の研究範囲は拡大するものと思う。

 


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