三井住友銀行系列のSMBCコンサルティングが、昨年11月からASP方式で動く会計ソフト「できる会計部長」の販売を開始した。HPでの説明によると、会員になった企業にIDが交付され、インターネット経由で三井住友銀行の「Value Door」にアクセスし、インターネットバンキングと会計ソフトのサービスを利用できる。インターネットバンキングでの入出金データを会計ソフトの仕訳情報として取り込み、一方、会計ソフト上で作成した支払データをインターネットバンキングにファイル送信する機能がある。
ASP会計ソフトは数年前からいくつかのメーカーが世に登場させているが、「いつでも、どこでも」企業間、企業−会計事務所間で双方向の会計情報の共有が可能というメリットを前面に押し出している割には、そんなに普及しているようには思えない。ベンチャーや零細企業向けに提供されているサービスなので、仕訳入力の手間がASP方式だから楽になるわけではないことに起因している。
手形管理や原価管理に会計システムを必要としない企業で、一つの金融機関で大半の決済がなされ、仕訳情報の8〜9割が預金取引であるなら、この「できる会計部長」の仕組みは、相当魅力的になるだろう。辞書機能があるそうなので、インターネットバンキングから取り出した入出金データの摘要に仕訳設定をしておけば、ほぼ半自動的に仕訳情報として取り込めるからだ。入金の際の振り込み手数料とかローン返済の元金・利息の振替などの追加仕訳程度の手間で、試算表の完成が期待できることになる。
銀行の企業の囲い込み戦略はここまで来た。会計事務所のコアサービスである会計業務の競合先が同業者でなく、銀行にまで広がってくることになる。
「できる会計部長」を指導できる会計事務所を紹介しましょうか・・といった銀行担当者が、この業界に波紋を投げかけるのだろうか。
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