大王製紙が1月14日に「子会社の異動に関するお知らせ」を公表した。それによると、これまではグループ会社が37社あり、全て連結子会社として決算書を作成してきたが、今回の騒動により創業者一族が大王製紙の役員から外れたことで、連結の範囲の見直しを行った結果、37社の内、24社は連結子会社から持分法適用会社へ異動、4社は非連結会社へ異動、残りの9社のみが従来どおり連結子会社として単体決算と合算して連結決算を組むことになる、といった内容であった。
通常、一般の投資家が持つ連結子会社のイメージは、議決権50%超の保有の子会社であることが多い。しかし財務諸表規則では、議決権の保有割合が15%以上程度であっても、「グループ会社の親」の意思決定で関係会社の意思が決まっていると親が認めた場合は、連結子会社としても構わないことになっている。今回、持分法適用会社に異動させた24社中、大王製紙(親)の議決権保有割合が20%未満だった子会社は14社に達する。
平成23年3月期の連結決算の訂正が昨年末に報告されたが、訂正後の数値は
連結売上高 :4100億円
連結営業利益:133億円
連結経常利益:56億円
である。
今回の連結範囲の見直しによって持分法適用会社となった会社24社の損益を合計して見ると以下の通り。
24社の売上高の合計 :1788億円
24社の営業利益の合計:52億円
24社の経常利益の合計:44億円 (公表された資料から作成)
しかし、このまま創業家一族の親会社復帰、若しくは創業家一族が保有する子会社の株式買取交渉がまとまらないで推移した場合には、24社は持分法適用会社として株式の保有割合に応じた損益のみ連結決算に組み込まれるので
24社の保有割合に応じた売上高の合計:332億円
24社の保有割合に応じた営業利益の合計:9億円、同様に経常利益は8億円
となる。
上場会社であっても、オーナーが実質的に支配しているケースでは連結の範囲をどう考えるかで、決算書の数値は大きく異なった「顔」を作ることがある。
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