流動比率3809%、自己資本比率97.7%、売上高経常利益率81.7%という凄い会社がある。貸借対照表、損益計算書の主要な残高は下記の通りである。
資産合計:578,854千円 売上高:79,496千円
純資産合計:565,804千円 経常利益:64,975千円
流動資産:497,131千円
しかし、もう少し中身を詳しく見ると
・流動資産の内、328,929千円は未収入金として計上されている
・経常利益はプラスだが営業利益は▲269,334千円、でマイナスと
なった大きな要因は売上高の約3倍に相当する231,180千円が人件費
として計上されていること
・営業外収益として334,463千円が計上され、ほぼ未収入金の金額と
同額である
この会社は新聞・テレビ等で連日報道されているAIJ投資顧問で、上記数値は2011年3月28日に公表されたAIJの2010年12月末の決算書から引用した。
社員数12名の会社の人件費が約2億3千万円である。平均すると1人2千万円程度の給与を支払ったことになっている。最近の報道によると、社長含めた2名の役員報酬額が1億円を超えるとあるので、決算書の数値は確かなのであろう。結果、大幅な赤字決算になるところを約3億3千万の営業外収益を計上することで黒字決算になり、法人税等も支払う立派な会社の決算になっている。この決算書が粉飾なのか否かは定かでないが、投資顧問業者として監督官庁に提出されている。なぜ売上高の3倍に相当するような人件費で会社が存続し続けるのか、営業損失を大幅に埋め合わせる営業外収益とは何なのか、少し決算書の読める人が疑問に思っていれば、違った行政指導ができていたのではないかと残念である。
冒頭のすこぶる立派な「財務分析」数値で安心していたとすれば、本末転倒というしかない。
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