メガバンク主体に顧客のセグメント化が進んでいます。狙いは、取引先をいろいろな切り口でグルーピングし、グループごとに提供する商品を変えていくことなどで、顧客ニーズをより反映した営業施策を展開しようといったことにあるようです。金融機関によっては、同じ支店の中が、顧客対象を大企業・中堅企業に絞り込んだ法人営業部門と、それ以外を担当するリテール営業部門に分けられているケースも見受けられます。ご存知の方も多いのではないでしょうか。
たしかに、大企業と個人事業主とでは金融機関に求めるサービスが幾分異
なるのは事実です。ただ、セグメント化の背景を探ると、そう単純なもので
もないようです。
不良債権処理を迫られるなかで、都市銀行は統合を繰り返すことにより経
営の効率化を進めてきました。店舗の統廃合は、その象徴です。本来は重複
する店舗間の調整が目的であった統廃合ですが、効率化が重視されるなかで
地方店舗の集約化にも手をつけざるを得ない展開となりました。こういった
厳しい状況のもとでは、定例訪問している先との取引も見直さなければなり
ません。こうして、顧客の選別化が始まりました。
まず手っ取り早いのが規模によるグルーピングでした。一定規模に満たない中小・零細企業はリテール営業部門が担当し、来店して頂くことを前提に営業施策が組み立てられました。「訪問を禁止する」といった極端なケースさえ見受けられたようです。取引が切れてしまってもよい先と判断されたのかも知れません。
訪問しないわけですから、取引先の変化にも気づきません。提供される商品も融資関連主体にパッケージ化が進みました。また、ほとんどが受身の営業に変わった感も否めません。「事業展開について相談しようにも担当者さえ決まっていない」といった声も聞こえてきます。地銀・第二地銀などが法人店舗の新設に力を入れているのは、こういった大手の動きと無縁ではないのかも知れません。
こうした環境下では、中小・零細企業の側でも金融機関に対する見極めが
必要となります。思い切って主力銀行を変える決断も避けられないのではないでしょうか。もっとも、メガバンクの国際的なネットワークが魅力なのであれば、その機能を活用し続けるのも一つの選択です。
企業側も、金融機関を機能別に選別していかなくてはならない時代に入っているのです。
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