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財務救助犬の部屋
中小金融機関の受難?
2007/02/10

「当たり前のことだけど、他社ができていないことをする。」例えば、信憑性の高い決算書・試算表の作成は社内管理だけでなく対社外的活用においても有効策です。



「当局の検査が入りました。前回決算以降の収益が分かる書類を用意して下さい」。さあ、金融機関にとっては年中行事の始まりです。
 ただ、「不良債権処理も一段落しているので金融庁検査も以前ほど厳しくないのでは・・・」。でも、それはメガバンクの話。

 このところ、金融庁検査において、中小金融機関の貸出姿勢が厳しくチェックされるようになってきました。具体的に申しますと、融資先の足元(=決算後)の業績についてエビデンスを細かく要求される傾向が強くなってきています。「数字がすべて」になりつつあるのです。

 もともと中小金融機関は顧客に対して集金などで日頃接する機会が多いこともあって、大手金融機関よりも取引先の業績をしっかり把握していました。実際、集金額の多い・少ないは「実体掌握」そのものと言っても過言ではありません。しかし、「内部統制強化」を持ち出すまでもなく、時代は「記録に残っているか。数字で検証できるか。」が重視される流れになりつつあります。しかも加速度は増してきています。金融庁検査とて埒外ではありません。 こうしたなかで、「検査においてメガバンクなみの資料を要求された」といった声が聞こえてくるようになりました。ところが、中小金融機関の取引先は言うまでもなく中小零細企業に集中しています。もともと「資料作成」に要する人材など抱えておく余裕などありません。この結果、金融機関が「板ばさみ」になるケースが増えてきているのです。

 「資料の作成依頼」はそのまま金融機関自らに跳ね返えることになりました。領収書や有料駐車場の収入記録などをもとに期間損益を概算し、それなりの資料に加工していく作業に忙殺される事態になってしまったのです。しかし視点を変えてみますと、こういった「大作業」以前に、日々の取引を記帳しておくなど経営者が本来行っていなければならない作業を、金融機関が肩代わりする珍現象が起きているのです。このような不自然な現象が長続きするわけはありません。早晩「見放される」取引先も出てくるのではないかと懸念されます。

 「足元の数字」を固めるのは、本来、経営者に課せられた義務です。
  自ら作業するのが難しければ、税理士事務所に依頼することも考えなければなりません。

  「黒字か赤字かは決算を締めてみなければ分からない」は過去の話になりつつあります。



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