<活発化する中小企業の事業承継支援の動き>
2006年以降、経済産業省や中小企業庁などの公的機関から、中小企業の事業承継に関する資料や報告書が発表されることが多くなってきました。一例を挙げると、中小企業庁が発行する2006年の中小企業白書で中小企業の事業承継が中心テーマとして取り上げられました。また同年10月に中小企業庁から「事業承継ガイドライン20問20答」(*1)という資料や「事業承継将来像検討委員会・中間報告」が発表されています。
そして2007年の中小企業白書をみると、中小企業経営者の高齢化進展に警鐘を鳴らしており、事業承継の必要性を感じさせます。日本の企業の90%以上は中小企業であり、中小企業の事業承継がスムーズに行われなければ雇用をはじめ取引先等の経営にも悪い影響を与えかねません。
こうした状況を受けてか、昨年6月12日付け日本経済新聞朝刊に、「自民党は後継者の税負担軽減には株にも同規模の減額措置が必要だと判断。相続税の課税価格を八〇%以上低くできるようにする方針だ。」という中小企業の事業承継支援に関する記事が掲載されました。この記事内容に関連した項目は08年度の税制改正大綱や要綱(*2)に盛り込まれました。そして去る2月5日、経済産業省より「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案」(*3)が発表されました。
<法律案の概要>
経済産業省のプレスリリースによると、この法律案は「事業承継税制の抜本拡充や民法上の遺留分制度の制約への対応を始め、事業承継円滑化のための総合的支援策の基礎となる」ものとして作られたということです。以下に改正の概要を経済産業省のプレスリリースより紹介します。
同発表によれば、この法案は相続税課税についての措置、民法の特例、金融支援の3つが柱となっています。中でも大きく取り上げられているのが上述の相続税の課税についての措置です。
具体的には、「経済産業大臣の認定を受けた非上場中小企業の株式等に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税を猶予する」というものです(雇用確保を始めとする5年間の事業継続が要件)。現行の軽減措置の10%減額が、80%納税猶予となる予定です。また対象となる企業の基準は中小企業基本法上の中小企業(中小企業全般)に拡大(以前は発行済株式総額20億円未満の会社)されるなど、利用可能な中小企業が増えることになります。実施時期は法律案の施行日(今年10月1日の予定)以後の相続に適用される予定ということです。
今後の国会での審議にも注目したいところです。事業承継を控えている方は、内容を確認されるのはもちろん、顧問税理士等に相談されてはいかがでしょうか。
弊社グループでは、事業承継に関するご支援も行っております。お問い合わせ等は以下の弊社グループサイトからお願いいたします。
http://www.meinan.net/
(*1)平成18年の中小企業白書、「事業承継ガイドライン20問20答」「事業承継将来像検討委員会・中間報告」の詳細は、以下の中小企業庁のサイトでご確認ください。
http://www.chusho.meti.go.jp/
(*2)平成20年度税制改正要綱は以下の財務省サイトでご確認ください。
http://www.mof.go.jp/seifuan20/zei001_a1.htm
(*3)中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案の概要は以下の経済産業省のサイトでご確認ください。
http://www.meti.go.jp/press/20080205003/20080205003.html
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