賃貸住宅を建築する場合、建築予定地周辺の需要や建築費の資金手当てに問題がなければ、出来る限り大きい(戸数の多い)建物を建築した方がその投資利回りは良くなります。
但し、先祖代々受け継いでいるような、以前から所有している土地に建築する際は、土地価格は投資額に含めないことが一般的であり、その場合は1戸当たりの建築費が多少安くなる程度であり、投資利回りに大きな差は生じません。しかし、何らかの理由により、その賃貸住宅を売却することになった場合、その建物の収益力(大きさ)の差が大きな価格差となりますので、所有資産の価値を向上させる意味において、容積率を最大限活用した大きな建物を建築した方が良いといえます。
名古屋市内において、容積率を最大限活用した賃貸住宅の建築を検討する際、大きな問題となるのが駐車場の確保です。名古屋市では条例等により、賃貸住宅を建築する地域又は区域に応じ、駐車場の設置台数を定めており、その内容は下記の通りです。
地域又は区域 自動車の駐車台数の住戸の数に対する割合
第1種低層住居専用地域 10分の7
第2種低層住居専用地域 10分の7
第1種中高層住居専用地域 10分の6
第2種中高層住居専用地域 10分の6
第1種住居地域 10分の5
第2種住居地域 10分の5
準住居地域 10分の5
準工業地域 10分の5
工業地域 10分の5
用途地域の指定のない区域 10分の5
近隣商業地域 10分の4
商業地域 10分の3
◎床面積が25平方メートル以下のワンルーム形式の住戸については、その住戸の数は2分の1となる。
◎近隣商業地域又は商業地域においては、敷地内に必要台数の設置が困難な場合、必要台数の2分の1を上限として、敷地外(概ね500m以内)での確保が認められている。
なお、商業地域で指定容積率500%以上の敷地については、必要台数の全てを敷地外で確保することも認められています。
(他にも、駐車場設置の例外はありますので、詳しくは名古屋市役所に確認ください。)
ファミリー向けの賃貸住宅については、上記事項はそれほど問題にならないと思いますが、単身向けの場合は大きな問題となります。単身者は車を所有していないケースが多く、それほど駐車場の需要は高くありませんが、単身向けは戸数が多くなるため、より多くの駐車台数の設置が必要となります。駐車場の確保が困難のため、単身向けからファミリー向けへの変更(戸数が減少)を余儀なくされるケースもあります。また、各住戸の床面積を25平方メートル以下にすることにより、必要な駐車台数を確保するケースもあり、これが名古屋市内に25平方メートル以下の単身向け(ワンルーム)が多い理由といえます。
何れにしても、名古屋市内で単身向け賃貸住宅の建築を検討される際は、駐車場の設置台数にご注意ください。
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