厚生労働省は3月末、75歳以上の高齢者を対象に、外来診療でかかる医療費に 「包括払い方式」を導入する方針を決めました。
「包括払い方式」に対する言葉は「出来高払い方式」で、現在の診療報酬制度においては、出来高払い方式が基本となっており、包括払いはごく一部の医療に限られています。
出来高払いとは、診察、投薬(技術料と個別の薬剤の料金等)、検査などそれぞれの項目に料金が設定されており、実際に行なった行為+使用した薬剤などの現物によって、診療報酬が決定される方式です。これに対し、包括払い方式とは、たとえば「○○という病気で受診するといくら」という形の料金決定で、治療にどの薬を処方し、どの検査をしたか ということは全く関係なくなります。新薬を使っても、そうでなくても同じです。
高齢者の方は一般的に有病率が高く、受診率も高いものです。これをもって過去の制度改定では、病院のサロン化などという表現で、受診抑制を図る内容が多くなっています。2006年の診療報酬改定によりリハビリ点数が下げられたのも記憶に新しいですが、この際も「漫然と通院を繰り返し」といった内容で、改定に至ったという記載がありました。
通常、診療報酬改定は2年に一度ですが、この4月からリハビリの点数が変わります。一律でカットするこれまでの制度に変わり、治療を継続的に必要とする疾病に対して、日数上限を撤廃しました。患者からの反発が大きかったためと思われます。
安易な制度改正は、混乱を生じます。包括払い方式を導入したとして、どの疾病がいくらに設定されるかという大きな問題が残されます。厚生労働省によれば、包括払いは急性疾患には適用しないということで、適用される疾病自体の決定も、それ以前の問題となってくるでしょう。
経営サイドとすれば、医師として必要な診療を行うに足る診療報酬が設定されることを願うばかりですが、流れが包括払いに向けば、ある程度の合理化を迫られる場面も出てくる、非常に難しい選択を求められるかもしれません。
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