個人情報保護法が全面施行されて、2年が経過しました。そしてこの2年間で、企業の個人情報管理体制が強化されたため、消費者は安心して申込書等に個人情報を記入できるようになりました。一方、企業側は、個人情報保護のガイドラインの具体例が不足しているため、どこまで対応すべきかの判断に迷うこともありました。そこで、平成19年3月30日、経済産業省が発行する個人情報保護法のガイドラインが改正され、第三者提供や個人情報の取扱い方法の具体例が増えました。これらの概要をご紹介します。
<法令に基づき第三者に提供できる事例の追加>
従来は、(1)所得税法に基づく税務署長に対する支払調書等の提出、(2)刑事訴訟法に基づく捜査に必要な取調べ等が挙げられていました。
今回の改正では、(1)弁護士法に基づく弁護士会からの照会、(2)消費生活用製品安全法に基づく重大製品事故が発生し危害防止命令を受けた製造・輸入事業者に対する販売事業者からの製品の購入者等の情報提供、これら2点が追加されました。
<人の生命、身体又は財産の保護に基づき第三者提供できる事例の追加>
従来は、急病等の本人について、その血液型や家族の連絡先等を医師や看護師に提供する場合が挙げられていました。
今回の改正では、製品事故による危険について、製造事業者等がリコールする場合で、販売事業者、修理事業者又は設置工事事業者等が当該製品の購入者等の情報を提供する場合、が追加されました。
<安全管理措置の義務違反等とはならない事例の追加>
従来の事例に加え、(1)内容物に個人情報が含まれない荷物の宛名に記載された個人データの開示に関する事例、(2)書店で誰もが容易に入手できる市販名簿の廃棄に関する事例、が追加されました。
<個人情報に関する事故等の発生時に、
本人への連絡を省略しても構わないものと考えられる事例の追加>
従来は事例が存在しませんでしたが、(1)紛失した個人データを第三者に見られることなく速やかに回収した場合、(2)高度な暗号化等の秘匿化が施されている場合、これら2点が追加されました。
<個人情報に関する事故等の発生時に、
事実関係、
再発防止策等の公表を省略しも構わないものと考えられる事例の追加>
従来は事例が存在しませんでしたが、(1)本人すべてに連絡がついた場合、(2)高度な暗号化等の秘匿化が施されている場合、これら二点が追加されました。
以上が主な改正点です。
皆様の会社においては、これらの改正に伴う社内業務への影響を考慮し、社内規程・手順の改定、従業者への教育・周知等の対策をお勧めします。
(名南通信2007年6月号より)
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