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経営ワンポイント情報
留保金課税の適用対象法人について
2007/09/10

 

平成19年度税制改正では中小企業に対する留保金課税制度の撤廃が行われました。今回はその内容について解説致します。



  平成19年度税制改正では中小企業に対する留保金課税制度の撤廃が行われました。今回はその内容について解説致します。


<留保金課税制度とは?>

 そもそも留保金課税とは、同族会社において内部留保した金額について、ある一定の計算式で算出した金額を超えた場合、その超えた部分について追加的に課税する制度のことです。

 通常、会社の利益は株主に対しては配当として分配され、非上場株式の配当金については総合課税で所得税が課税されることになります。しかし、同族会社の場合は、会社経営者とその会社の株主が一致している場合が多く、個人株主の所得税の累進税率による負担を回避する目的で、会社に利益が計上されていても配当を行わないといった意思決定がなされることがあります。これをそのまま放置すると、個人事業主又は非同族会社の場合に比して税負担の面で著しくバランスを失することとなります。

 つまり、留保金課税制度は、同族会社における過度な内部留保による課税の繰延べを防止するために設けられた制度なのです。


<平成19年度税制改正の内容>

 平成18年4月1日から平成19年3月31日までに開始する事業年度においては、一株主グループでの株式保有比率または議決権比率が50%超となる会社に対しては、会社規模に関わらず留保金課税が課されていました。この留保金課税の対象となる会社を「特定同族会社」と言います。

 これが平成19年度の税制改正で、平成19年4月1日以後開始する事業年度より資本金又は出資金の額が1億円以下の法人は留保金課税の適用対象外となりました。この改正の趣旨としては、中小企業が内部留保をする理由として、必ずしも意図的な課税の繰延べのみが該当するわけではなく、設備投資や研究開発のための内部留保も不可欠であるからだと言われています。

 資本金又は出資金の額が1億円超の特定同族会社については今までと同様に、留保金課税の適用対象会社となりますが、資力の乏しい中小企業について内部留保という選択が行いやすくなったということは、非常に意義のある改正であったと言えると思います。

(名南通信2007年8月号より)



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