平成19年8月31日、プライバシーマークの認定機関である財団法人日本情報処理開発協会が、個人情報に関する消費者相談受付概要を公表しました。
公表資料によると、平成18年度の個人情報の取扱い等に係る苦情・相談等の申出は146件であり、次の通り相談種別ごとの主な事例を紹介しています。
(1)個人情報の利用目的について(16件)
1.通販利用時にクレジットカードの申込書の送付を依頼しただけで、本人の承
諾なしに信用情報を照会された
2.求人応募のための個人情報を信用情報の照会に使用された
3.会社の退職後にも会社の関係者から業務関係以外の電話が入る
(2)個人情報の取得について(18件)
1.職場での作業状況を無断でビデオ撮影された
2.申し込んでいないカタログが送られてきた
3.Webからの会員退会手続の際にアンケートヘの回答を求めるのは個人情報の
取得上問題である
(3)個人情報の安全管理について(47件)
1.ファイル交換ソフト(Winny、Share等)で情報が漏えいした
2.あるサービスの保証期間が終了する頃に同業他社から勧誘のDMがきたが、
個人情報が漏えいしているのではないか
3.職場にかかってきた電話により機微情報が職場内に知られてしまった
4.「申込書」に他人の個人情報が記載されたまま送られてきた
5.Web上に表示されているセキュリティ証明書の有効期限が過ぎている
(4)個人情報の提供関連(同意のない提供)について(15件)
1.派遣会社が派遣先に履歴書に記載した個人情報を提供している
2.アルバイト・パートの連絡網を勝手に配布している
3.会社が個人情報を本人に無断で第三者(取引先)に提供している
(5)個人情報の開示等について(18件)
1.本人に関する個人情報の開示に応じてくれない
2.個人情報の訂正を申出ているが回答がない
3.個人情報の登録抹消時に必要以上に多くの情報を求められた
最近は、ニュース等で個人情報保護法の過剰反応という言葉も出ていますが、これらの内容はその過剰反応に該当すると思われるものも多数含まれています。
しかし、これらの内容は、実際に発生した消費者相談内容である以上、企業としては消費者の立場になって考えることも必要なのではないでしょうか。企業としては、次の点に注意する必要があります。
・企業の個人情報保護に対する消費者の不安感が高まれば顧客の離散につな
がる可能性も高いため、個人情報保護に関する企業の未然防止策(本人へ
の利用目的の明示や不正利用・漏洩防止策など)が必要になります。
・その場合、実際に発生している消費者相談内容を自社の問題と仮定し、想
定される発生原因と対策を検討することが有効です。
皆様の会社では、このような公表資料に基づき未然防止策を検討する仕組みが、どの程度機能されているでしょうか。ISOやプライバシーマーク取得企業の場合、予防処置の実施件数で容易に把握できますので、一度ご確認されてはいかがでしょうか。
(名南通信2007年11月号より)
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