経営破綻した英会話スクールNOVAの事業承継先が名古屋のジー・コミュニケーショングループに決定しました。ジー社はこれまでも焼肉屋さかいやちゃんこ江戸沢等の上場飲食店企業をM&Aで買収しており、M&A業界では誰もが知る存在でしたが、今回のNOVAの買収により知名度が飛躍的に上がりました。
今回のNOVAの承継において注目されているのが、NOVAの社員や外国人講師の雇用の継続です。外国人講師に関しては苦しい生活ぶりが報道される等、世間の注目を集めています。経営破綻企業のM&Aにおいては、M&A後に従業員の削減をはじめとしたリストラを実施し、承継先主導による事業再生が図られるケースが一般的です。
しかしながら、弊社がお手伝いさせていただくことが多い中小企業のM&Aにおいては、従業員のリストラを伴うケースは稀です。理由は、中小企業は大企業と異なり余剰人員を抱えている企業が少ないことや、組織で動いている大企業に対して、中小企業はノウハウや取引先との信頼関係が従業員個人に帰属していることが多く、従業員の離散が事業の継続に支障を来たすリスクが高いためです。また、中小企業のM&Aの大半は後継者難企業の事業承継目的で行われることが多く、業績が堅調で、もともとリストラの必要性がない企業も少なくありません。
今回のNOVAのような案件の報道によって、中小企業の経営者様がM&Aでの事業承継に対して消極的になられることが心配ですが、業績が堅調な企業であれば従業員がリストラされることはまずありませんし、雇用条件も改善されるケースの方が多いようです。従業員の未来のためにも、M&Aを事業承継手段の一つとしてご検討ください。
(名南通信2007年12月号より)
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