2007年8月17日、日経平均株価が今年の最安値を更新するなど、このところ米国のサブプライムローン問題が株式・債券をはじめとする世界的な相場の変動要因になっています。ところで、こんなに世界市場を騒がせているサブプライムローンとは、どのようなものなのでしょうか。
サブプライムローンとは、アメリカの金融機関が比較的信用力の低い人(クレジットカードの延滞歴があるとか所得が少ないなど)に貸し出す住宅ローンです。借りる人の信用力・返済力を調べる審査基準が緩い代わりに、通常のローンと比べ金利は高めです。中でも多いのが金利が段階式に上がるタイプで、借入当初は通常のローンより返済負担が少なくなっています。
では、サブプライムローンはなぜこれほど大きな問題になっているのでしょうか。アメリカでは2003年以降の「住宅ブーム」により住宅価格の上昇が続き、サブプライムローンの借り手は上昇分を担保にして金利の低いローンへ借り換えることが可能でした。しかし、住宅価格の下落により借り換えができなくなることで返済不能に陥る可能性が高くなり、その結果、不良債権化する傾向が強まりました。そして、2007年3月、大手住宅ローン会社が経営難に陥ったのをきっかけに世界同時株安に陥ったのです。
更に、このサブプライムローンは証券化されて、さまざまな金融商品に組み込まれ、国際的に販売されていました。その保有が広範囲にわたることで誰がどの程度損失を被るか不透明なことなどから、世界的な信用不安が拡がっているのが現状です。
●サブプライムローンの規模(出典:日経新聞2007年8月16日朝刊)
米住宅ローン残高 10兆ドル
うちサブプライムローン残高 1.3兆ドル
損失見込み額 500〜1000億ドル
損失見込み額の対GDP比率 0.4〜0.8%
サブプライムローンの延滞率 13.77%(07年1-3月期)
サブプライムローンの損失見込み額は全体の比率から見るとわずかですが、依然として不安は根強く、今後も実体経済に影響を及ぼす恐れもあります。投資家にとっては、今後も引き続き先行き不透明なアメリカ経済に注目しながらの運用が必要です。
(名南通信2007年11月号より)
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