簿記の目的を2つに要約すると、(1)儲かっているか、(2)どれだけ財産があるか、を明らかにするということです。その目的を達成するための計算の仕組みが「簿記」です。 簿記はシステムなので、情報をインプットすれば結果がアウトプットされてくるという単純な構造になっています。どんな構造になっているかという説明は追ってしますが、簡単にいうと、簿記の目的の(1)と(2)を同時に計算してしまうということです。世の中には表と裏があり表裏一体となっていることが多いですが、表を決めれば裏も決まるというように、表裏セットで考えるというところがポイントです。具体的な例でいうと「現金で1000円売り上げた」という情報をインプットすれば、1000円儲かって、1000円財産が増えるという結果がアウトプットされるということです。
このように、簿記は大変優れた仕組みです。簿記において行う作業はたったの2つです。情報をインプットするための「仕訳(しわけ)」を起こすこと、アウトプットされた結果をチェックするということです。
仕訳の起こし方は以下の仕訳ステップに従い行えば、そんなに難しくありません。覚えることは、勘定科目とその勘定科目グループというインプットのための識別コードだけです。勘定科目は「現金」「預金」「売上」「仕入」…と多数ありますが、名称を見れば想像がつくものがほとんどです。勘定科目グループは主に4つ(資産、負債、収益、費用)です。どの勘定科目もこのいずれかの勘定科目グループに属します。これらは、次の表のように分けられます。このとき勘定科目グループが増えたか減ったかによって、左側、右側と分けられます。
勘定科目グループ
左側 右側
資産 増 資産 減
負債 減 負債 増
収益 減 収益 増
費用 増 費用 減
「現金で1000円売り上げた」という仕訳は次のステップで行います。
ステップ1
取引を抜き出し、その勘定科目を明らかにします。
この場合「現金」と「売上」。
ステップ2
その勘定科目がどの勘定科目グループに属するかを明らかにします。
この場合現金が増えるので「資産増」(左側)、
売上が増えるので「収益増」(右側)。
ステップ3
左側と右側にそれぞれの勘定科目と金額を入力すれば仕訳が完成です。
どんな仕訳もこの仕訳ステップが基本となります。
(名南通信2008年1月号より)
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