マネーサプライとは、世の中に出回っているお金の流通量のことで、通貨供給量ともいいます。マネーサプライは、日本銀行を含む日本の金融機関全体から、実体経済にどの程度のお金が供給されているかを見るのに利用される重要な指標です。
対象とする通貨の範囲に応じて種類があり、日本銀行では、M1、M2+CD※(譲渡性預金)、M3+CD、広義流動性の4つをマネーサプライ統計として作成・公表しています(※CDとは第三者に譲渡できる定期預金で、自由に発行条件を決めることができる預金証書のこと)。これらのうち、一般的には、M2+CDが実体経済や物価との間における関係が相対的に安定的であるとされており、最も注目度の高い指標です。
金融機関が積極的に貸出しを行うとマネーサプライは増加し、一般的には、景気が上昇基調にあるとみられ、逆に金融機関からの貸出しが減りマネーサプライが減少すると、景気が停滞に向かっているとみられます。
当コラムの4/7号の解説のとおり、この数ヶ月、物価上昇を肌身で感じる日々が続いています。
日本銀行は、景気が過熱していると判断すると、公定歩合の金利を上げることでマネーサプライの伸びを鈍化させ、過剰な物価上昇(インフレ)を防ぐ策を講じます。しかし、このたびの物価上昇は景気の過熱によるものではなく材料費の高騰を主な要因としているため、金利調整の判断が難しいとされています。
昨年より米国のサブプライムローン問題を発端とした世界的な信用不安から、先行き不透明な経済情勢が続いています。経営方針や投資の判断において、マネーサプライの動きは注視すべき重要な指標と言えるでしょう。
M1 ・・・ 現金通貨+預金通貨
M2 ・・・ M1+準通貨(※)
(※)準通貨:定期預金や定期積金などの定期性預金や外貨預金など)
M3 ・・・ M2+ゆうちょ銀行、農協、信用組合などの預貯金、金銭信託
広義流動性
M3+金銭信託以外の金銭の信託、投資信託、金融機関発行CP、金融債、
債券現先・現金担保付債券貸借、国債・FB、外債、CD(譲渡性預金)
(名南通信2008年3月号より)
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