わが国では「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)に基づくエネルギー管理が行われていますが、平成19年12月に資源エネルギー庁の総合資源エネルギー調査会省エネルギー部会が「今後の省エネルギー対策の方向性について(案)」を発表しました。
案の中では、5項目の「規制面からの抜本的見直し」を提案しており、今後の省エネ規制の参考になりそうです。
中でも、規制の対象範囲を広げるという意味で「事業者(企業)単位のエネルギー管理の導入」という見直し項目に注意しておく必要があります。
平成18年の省エネ法改正では、それまでの工場を中心とした規制に加え輸送事業者、荷主を新たに規制対象にするという改正が行なわれましたが、近々さらに規制対象をオフィス、商業、サービス等の業務部門にまで拡大することが予想される内容となっています。
文中で記述された「課題」と「方向性」の概要は下記のとおりです。
課題
1.製造業等の産業部門は国内総生産が増加しているにもかかわらず、エネルギー使用量は横ばいで推移している。一方、オフィス、商業、サービス等の業務部門については、エネルギー消費が大幅に増加している。
2.エネルギー消費量が多い産業部門では、現行省エネ法のエネルギー消費量ベースでの対象カバー率が約9割と高いのに対し、業務部門では小さな事業場を数多く設置している事業者が多く存在するため、1割程度しかカバーされていない。
方向性
1.従来の「工場単位」だけではなく、「事業者単位」の取組に着目することにより、業態に応じたエネルギー管理と省エネルギー対策に企業全体として取り組むことを含めた規制体系に改めると同時に、業務部門における省エネルギー対策を強化する。
2.事業者ごとに、経営を含め事業全体を統括管理する者の中からエネルギー管理を統括する者を選定するなど、事業全体のエネルギー管理を適切に実施するための所要の体制を義務づけるとともに、事業者単位での計画策定、定期報告の提出等を求めることにより、効率的な企業全体の省エネルギーを実現すべきである。
※今後の法改正次第で、一定規模の事業者が規制対象となり、対象となった事業者は方向性の2.のような対応を迫られることなどが予想されます。
※詳細文書は資源エネルギー庁のホームページhttp://www.enecho.meti.go.jp/ の2008年1月報道発表の中からダウンロードできます。
(名南通信2008年3月号より)
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