決算を組むにあたって、決算日現在での売掛金の残高を確定する作業が必要となります。売掛金は決算日以前の本業での売上で、決算日以降にお金を得られる権利が発生しているものを計上します。決算時には決算日をまたいで将来お金を得られる権利のうち、一定金額を貸倒引当金として計上することとなっています。今回はこの貸倒引当金の計上についてお話します。
将来お金を得られる権利は、売掛金や受取手形、貸付金などいくつかの勘定科目に存在します。このようなお金は、現金を得ることができる前に、もしかすると倒産などにより回収できなくなる(=貸倒となる)場合が想定されます。売掛金や受取手形などを決算で計上していますが、この全てが回収できないかもしれないと考えます。この回収できないかもしれない金額を一定の方法により見積り、資産のマイナス勘定として貸倒引当金を計上することになります。
回収できない可能性のある金額の見積り方法はいくつかあります。例えば、過去実際に貸倒れとなった金額から、貸倒率を計算して見積る方法があります。また、簡便的に国が定めた法定繰入率という業種ごとに決まっている率で見積る方法もあります。
例えば売掛金が1000万円計上されているときに、貸倒率0.6%だとする6万円を貸倒引当金として計上します。
仕訳は、前期の決算日と当期の決算日の貸倒引当金の金額を比較して、増加していたら「貸倒引当金繰入」勘定(費用科目)、減少していたら「貸倒引当金戻入」勘定(収益科目)を使い、「貸倒引当金」勘定(資産のマイナス科目)を増減させます。
Ex1.今期末の売掛金10,000,000円に対し貸倒引当金60,000円を計上した。
また、前期末の貸倒引当金計上額は50,000円であった。
Ans.
借方 貸方 金額 摘要
貸倒引当金繰入(不課税)/貸倒引当金(不課税) 10,000 貸倒引当金繰入
Ex2.今期末の売掛金7,000,000円に対し貸倒引当金42,000円を計上した。
また、前期末の貸倒引当金計上額は50,000円であった。
Ans.
借方 貸方 金額 摘要
貸倒引当金(不課税)/貸倒引当金戻入(不課税) 8,000 貸倒引当金戻入
(名南通信2008年8月号より)
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