<受注環境の変化>
原油価格の高騰、サブプライムローン問題による米国経済悪化等の影響で、景気の減退感が強くなっています。自動車メーカーの生産計画の下方修正、電力会社の決算減益予想など国内にもその兆候が表れつつあり、今後の中堅中小企業の受注環境は直接の顧客や客先、市場の動向を通じて変化していくことが予想されます。また、昨今の資源・エネルギー高騰を受注単価に反映しにくい状況において、売上を管理しているだけでは本当に利益がでている製品・サービスを提供しているのか把握できません。
<利益構造の見える化>
会社を存続させるには、将来投資のための利益確保や支払いに困らないためのキャッシュフローが必要です。売上は順調だがいつも資金繰りに苦労している、残業増加による人件費上昇、顧客へのクレーム対策コストや不良による余分な材料・エネルギー消費で受注時の見積単価に見合った利益がでているかよくわからない等の状況では、今後の環境変化への対応が困難になりかねません。重要なことは、売上重視から利益重視への転換です。
そのためには以下の現状分析が必要です。
(1)顧客別利益構成の把握
顧客別の売上、限界利益がどのような構成になっているか、主要顧客の収益予想や今後どのような方針を打ち出してくるか、を把握する。
(2)製品・サービス別利益状況の把握
厳密な原価計算とまではいかなくても、提供している製品・サービスの個別又は分類別の 変動費や限界利益を把握し、どの製品・サービスが自社の利益に貢献しているか、今後の受注予定はどう推移するのか、見積段階で見込んでいた利益が予定通り実現できているか、(業務効率の悪化、不良品対応コストや材料・資材の無駄な消費で思ったほど利益がでていない製品・サービスはないか)を把握する。
「忙しく残業しているが本当に利益が出ているのか」「売上は伸びているが、利幅の薄い製品のウェイトが高くなっていないか」このようなことを感じておられる経営者の方は、ぜひ、直近の実績データや受注予測から顧客別・製品群別の利益分析をして、自社の現状把握をされることをお勧めします。
(名南通信2008年9月号より)
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