アメリカ発の金融不安に端を発したトヨタショックにより100年に一度といわれる経済不況に突入しました。多くの製造業では生産調整が行われるようになり、ワークシェアリングや金曜休業が叫ばれるようになりましたが、それに対応するため、政府は平成20年12月より当面の間の措置として、中小企業緊急雇用安定助成金制度を創設しました。
これは、世界的な金融危機や景気の変動などの経済上の理由による企業収益の悪化から、生産量が減少し事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、その雇用する労働者を一時的に休業、教育訓練又は出向をさせた場合に、休業、教育訓練又は出向に係る手当若しくは賃金等の一部を助成する制度です。
法令に基づき給付を受ける給付金等の収益計上時期は、法人税基本通達2‐1‐42により、「法人の支出する休業手当、賃金、職業訓練等の経費を補てんするために雇用保険法、雇用対策法、障害者の雇用の促進等に関する法律等の法令の規定に基づき交付を受ける給付金等については、その給付の原因となった休業、就業、職業訓練等の事実があった日の属する事業年度終了の日においてその交付を受けるべき金額が具体的に確定していない場合であっても、その金額を見積り、当該事業年度の益金の額に算入するものとする。」と定められていますので、当助成金もこの規定が適用されると認められます。
ハローワークの申請窓口では、連日、申請に訪れる人で行列ができており、給付の申請から実際に受給できるまで、実に数ヶ月を要するともいわれているようです。このような場合、前述の基本通達では、その給付金の額を見積もり計上することとなっていますので、たとえば3月決算法人であれば、数ヶ月分の給付金をすべて見積もり計上することとなるため、会社によっては数百万円程度になることも考えられます。
具体的には給付金の申請額を未収計上することが必要と考えられますので、決算時には計上漏れのないようにご注意ください。
(名南通信2009年3月号より)
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