| M&Aを実行する目的の一つに「事業の再構築」があります。これは「ノン
コア事業」や「不採算事業」をM&Aで他社に譲渡することによって、資金や
人材といった経営資源を他の事業に投下することを目的としています。
例えば、自社の既存事業の先行きに不安を感じ、新規事業の立ち上げを進め
てきた企業が、新規事業立ち上げの見通しが立ったために、既存事業をM&A
で他社に譲渡し、新規事業に資金と人材を集中させる、といったケースがあり
ます。
このような事業の再構築を目的としたM&Aで欠かせないのが、M&A後の
事業計画の策定ですが、その中でもポイントとなるのが資金計画です。以下、
資金計画策定の手順とポイントを説明します。
1、新規事業の初期投資金額の算定
設備投資等、新規事業立ち上げのために必要な初期投資額を算定します。
2、資金調達計画の策定
1で算定した初期投資額は通常、自己資金と金融機関借入で賄うことにな
ります。
どこの金融機関からいくら調達するか、計画を策定します。
3、返済計画の策定
借入金は新規事業のCF(キャッシュフロー)から返済していかなければ
なりません。
仮に返済が見込めない場合は、下記の方法により毎月の返済額を減額する
べきです。
1)借入期間の見直し
金融機関に対して返済期間の長期化を依頼し、毎月の返済額を減額しま
す。
2)自己資金の増額
自己資金を増額し、借入金額を減額することによって、毎月の返済額が
減額します。
ここで算定された必要な自己資金額は、M&Aの譲渡希望価格と密接に
関わってきます。
3)初期投資額の抑制
初期投資額の抑制を検討します。この際、収益(返済原資)に与える影
響も合わせて検討することが必要です。 |