<各サービスの状況>
平成20年10月に発表された、厚生労働省の「平成19年介護サービス施設・事業所調査の概要」(現状の最新データ)から介護サービスごとの事業所数について、18年に比べて増加数の多い順に並べると、以下の通りです。20サービス中、15のサービスで事業所数が増加しています。
平成19年 対前年増減数
訪問介護 20,997 1,588
訪問入浴介護 962 775
訪問看護ステーション 28,248 677
通所介護 2,617 676
通所リハビリテーション 8,818 468
短期入所生活介護 2,885 401
短期入所療養介護 7,030 366
特定施設入居者生活介護 5,892 176
福祉用具貸与 5,456 157
特定福祉用具販売 21,069 121
夜間対応型訪問介護 6,380 102
認知症対応型通所介護 69 57
小規模多機能型居宅介護 94 51
認知症対応型共同生活介護 3,435 44
地域密着型特定施設入居者生活介護 62 39
地域密着型介護老人福祉施設 5,407 −63
居宅介護支援事業所 2,124 −121
介護老人福祉施設 5,278 −159
介護老人保健施設 2,608 −321
介護療養型医療施設 5,649 −402
次に厚生労働省の「平成20年介護事業経営実態調査結果の概要」から、調査対象サービス1施設当たり平均の、収入と支出の差引額(単位:千円)の推移をまとめると以下の通りです。
17年調査 20年調査 差引額
訪問入浴介護 −171 25 196
認知症対応型共同生活介護 354 534 180
認知症対応型通所介護 60 60
福祉用具貸与 51 51
介護療養型医療施設 1,114 1,163 49
訪問介護 −1 17 18
短期入所生活介護 300 290 −10
通所介護 338 302 −36
訪問看護ステーション 131 53 −78
居宅介護支援事業所 −113 −126 −239
小規模多機能型居宅介護 −257 −257
通所リハビリテーション 1,088 273 −815
特定施設入居者生活介護 1,598 725 −873
介護老人保健施設 4,109 2,429 −1,680
介護老人福祉施設 3,089 859 −2,230
17年と20年の収入と支出の差引額を比較すると、差引額が増加しているサービスは6つに留まっています。
介護サービス全体をみると、事業所数は増加している一方、経営状況は決して楽ではないサービスが多いようです。
<最近の動向>
近年の介護業界では、フランチャイズチェーン(FC)展開によって施設を増やすサービスが出ているようです。FCの場合、加盟店が本部からノウハウなどの提供を受けてサービスを行うため、未経験でも参入しやすい形態です。介護サービスの中でも通所介護や訪問介護サービスでのFC展開が進んでいるといわれています。
しかしながら、同じFCに加盟しても全ての加盟店がうまくいくわけではありません。そのため、撤退していく加盟店も少なくないものと思われます。
前述の「平成20年介護事業経営実態調査結果の概要」から、各サービスの収支差率の分布をみると、事業者の二極化がはっきりとみられるサービスも多くなっています。
介護業界では、業界で働く人達の給与水準が、他のサービス業に比べ低い事業所も多く、離職率も低くありません。職員等の定着率が低ければ、提供するサービスの質も低下していく恐れがあります。業界内で生き残るためには、サービスの質の向上や現場で働く従業員の待遇等の改善など、様々な面での改善が必要といえましょう。
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