昨年の12月に公布された税制改正のうち、法人が損金として認められる寄附金の限度額改正について、確認をしたいと思います。
1.法人が損金として認められる寄附金の限度額
法人が見舞金や拠出金、寄附金などの金銭、物品その他経済的利益の贈与又は無償の供与を行った場合には、交際費や広告宣伝費、福利厚生費となるもの等を除き、法人税法上は寄附金として取り扱います。
法人税法上の寄附金は、原則として下表の3つに分けて、それぞれ損金として認められる金額を計算します。
┌──────────┬──────────┬───────────┐
│ 区分 │ 例 │ 損金算入限度額 │
├──────────┼──────────┼───────────┤
│1)指定寄附金等の金額│国や地方公共団体への│支出した金額全てが損金│
│ │寄附 等 │となります。 │
├──────────┼──────────┼───────────┤
│2)特定公益増進法人等│公益法人、認定NPO法 │一定の金額までが損金と│
│に対する寄附金額 │人への一定の寄附 等│なります。 │
├──────────┼──────────┼───────────┤
│3)一般の寄附金額 │神社の祭礼への寄贈金│一定の金額までが損金と│
│ │ 等 │なります。 │
└──────────┴──────────┴───────────┘
上表2)及び3)の「一定の金額」とは、同一の金額ではなく、それぞれ損金算入限度額の計算を行います。これらの損金算入限度額が今回改正されました。
2.改正された寄附金の損金算入限度額
例えば株式会社の損金算入限度額は、それぞれ次のように改正されました。
(1)特定公益増進法人等に対する寄附金に係る損金算入限度額
┌────────────────────────────────┐
│ 3.75 │
│事 業 年 度 事業年度の月数 [2.5] │
│終 了 時 の × ──────── × ── =A │
│資本金等の額 12 1,000 │
│ │
│ 6.25 │
│ [5] │
│ 事業年度の所得の金額 × ─── = B │
│ 100 │
│ │
│ 1 │
│(A+B) × ── = 損金算入限度額 │
│ 2 │
└────────────────────────────────┘
※[ ]内数字が改正前、[ ]上の数字が改正後
(2)一般の寄附金額に係る損金算入限度額
┌────────────────────────────────┐
│事 業 年 度 事業年度の月数 2.5 │
│終 了 時 の × ─────── × ─── = A │
│資本金等の額 12 1,000 │
│ │
│ 2.5 │
│事業年度の所得の金額 × ─── = B │
│ 100 │
│ │
│ 1 │
│(A+B) × ─── = 損金算入限度額 │
│ 4 [2] │
└────────────────────────────────┘
※[ ]内数字が改正前、[ ]上の数字が改正後
この改正は、平成24年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。特に、医療法人が関連する社会福祉法人へ上記(1)を適用して寄附を行う場合、損金として認められる額が多くなりましたので、試算する際には気をつけましょう。
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