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同じことをしているのに相手の印象が違うということはよくあることではないでしょうか?相手に喜んでもらうために、心掛けたいポイントをお伝えします。 |
最近感銘を受けた本の中に、無能唱元氏の「人蕩し術」(日本経営合理化協会)という本があります。
もともと氏は、人生の生き方の指導者として定評があります。その指導の集大成とも言えるこの本は、心の持ち方について、さまざまなことを教えてくれています。
その中で、以下のエピソードが紹介されています。ある政治家の秘書Mが選挙資金の提供を依頼するため、故田中角栄氏ともう一人の有名議員の2名を訪れたときのエピソードです。
Mは二人から1千万円ずつの資金提供をお願いしようとそれぞれを訪ねましたが、やはりお金のことは言いづらく、なかなか言い出せません。
田中氏はMの様子を察して、「少ないがかまわず使ってくれ」と自ら言い出し、500万円を提供してくれました。Mは晴れ晴れと提供を受けることができました。
一方、もう一人の有名議員は、Mが切り出すまで話しに出さず、Mがやっとの思いで「1千万ほどお借りできないか」と切り出すと、「800万円でどうだ」と値切ってきたそうです。Mはしぶしぶ承知しました。
結果は田中氏よりもう一人の議員の方が300万円多い出資をしてくれたのに、金額が少ない田中氏の方が相手を喜ばす結果となったというわけです。贈り物もそのやり方次第でまったく違う結果になるという良い事例です。
以上は同書の要約ですが、これを読んで、税務調査官時代に先輩から言われた教えを思い出しました。それは、「税務調査で課税上の問題事項が100あったとしても、調査で100を見つけることは難しい。努力して80まで解明した調査官がいるとする。もう一人の調査官はそれを50しか解明できなかった。80解明していたうち70の課税をした場合、先方は十分納得する。しかし、はっきりとは50しか発見できないけど、やはりどう見てもおかしいと思い、無理に60課税しようとすると、先方は納得せず、非常に反発が大きい。こういうことがないように。」という教えです。
一方は70課税、もう一方は60の課税なのに、70の課税の方が納得を得ることができる…。先にご紹介した秘書M氏の満足度と似た事例ではないでしょうか。
やはり何かをするときは、相手に喜ばれ、相手の本能を満たすことが大切です。相手の心にどう訴えることができるかは、決して中身の大きさとは比例せず、こちらがそれに対してどのように行動するかということにも大きく関わってきます。
常に相手の気持ちを察し、お互いに心地よい結果を導き出せるよう、言葉や行動の一つ一つに注意を払いたいものです。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男
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