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最近「所得格差」の視点から相続税を強化すべきとする意見が先行するようになってきました。しかし、本当にそれでいいのでしょうか?
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人生一度は訪れる「人生の最期」。そのときの税金に「相続税」があります。
我が国の相続税は、5,000万円+法定相続人一人につき1,000万円の基礎控除を超えると、最高50%の税率で相続税が課されます。
相続税がなぜ課税されるのかという議論で、「富の再分配」ということがよく言われますが、考えてみると個人財産は既に課税済みの財産であるはずです。いったん課税済みの財産に再度「相続税」と称して課税するのは二重課税ではないかという議論もあります。
諸外国を見ると、相続税がない国もあります。日本でも一時期は「相続税は二重課税である」という議論も無くはありませんでしたが、現状ではむしろ「相続税を強化すべき」という議論が先行しています。これには最近よく取り上げられている「所得格差」をめぐる議論も大きく影響しています。
国会でも小泉改革の影の部分として、所得格差を論点としたやりとりが頻繁に行われています。一方で、先日たまたま国会中継を聞いていたら、小泉首相は「所得格差は大きくなっていない」と表現していました。
そのためか、「ジニ係数」が話題となっています。これは、社会における所得分配の不公平さを測る指標です。係数の範囲は0から1で、0に近いほど格差が少ない状態を示します。一般的には市場経済では0.3〜0.4が通常の状態と言われていますが、2002年の統計によると0.4983となったと言われています。
ジニ係数からは所得格差は広がっていることが表れていますが、一方で我々の実感としては、報道等で伝えられる諸外国の貧富の格差に比べると、日本はさほど問題にするほど深刻な課題なのであろうかと、正直疑問に思います。
「機会の平等」と「結果の平等」がありますが、「結果の平等」を強調すればするほど、ある意味若い世代に将来への希望を失わせてしまうのではないでしょうか。非合法な手段や人道を外れた手段でもっと富を得ることは問題ですが、希望を胸に頑張る若者のスピリットを潰すことは、日本の明日の発展を失うことに繋がるのではないかと危惧しています。
先行き不透明感が払拭できていない日本の現状においては、弱者に対する配慮も十分考えることは当然ながら、特に若い世代にチャンスを与えるような大胆な規制緩和を行い、社会全体の活力を生み出すことも重要課題ではないでしょうか。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男
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