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WEEKLY REPORT 名南経営センターグループ代表 佐藤  澄男
消費税増税の先送り論が強まる
2006/06/22

消費税の増税は国民に大きな負担となります。しかし、待ったなしの財政再建問題を考えれば、国民一人一人が財政と税の理解を深める必要もあると思います。

 このところ、消費税増税の先送りについての意見が強まっているとの報道が増えてきました。

 このことについて、旧大蔵省出身で、税・税制通の柳沢自民党税制会長は、以前より財政再建のために早期実現が不可欠と意見し、与党税制改正大綱にも「07年度をめどに消費税を含む税体系の抜本的改革を実現する」と明記してきました。昨年9月の衆議院選挙の自民の大勝は、消費税増税実現を大きく勢いづけることになっていました。

 しかしここにきて、衆議院千葉補欠選挙の自民の敗北し、政治的に流れが変わってきたと言えます。新聞報道によると、柳沢会長も4月に行われた講演で、消費税増税の先送りについて初めて理解を示したと報じられています。自民党の政治的立場からすると、消費税問題は07年夏の参議院選挙を終えた後、07年12月に発表される08年度改正に持ち出すこととしたいという方向に傾いているようです。そうなると、当然に実際の導入も先送りとなり、2010年以降にならざるを得ないことになります。

 消費税法改正は、財政の建て直しの四番バッター的存在です。今の日本の財政を根本的に立て直す決定的な策はこの消費税法改正しか存在せず、他の税目を調整するのにも限界が来ています。相続税等を手直ししたところで大きな財源とはならず、最終的には消費税に頼らざるを得ません。つまり、消費税の増税を先延ばしすることは、財政再建問題をいたずらに先送りすることに他ならないのではないでしょうか。

 今自民党内に広がっている消費税増税先延ばし論が現実となり、事実上2010年以降の税収にしか影響しないとなれば、その前のつなぎ策として、小手先的な増税がいくつか出てきてしまうという懸念もあります。消費税議論が先送りになればなるほど、給与課税や相続税課税等の別の視点の議論が活発になるのではないでしょうか。

 最終的には、我々国民にとって頭の痛い話であることは間違いありません。財政再建には歳入を増やすことが不可欠であり、どの増税がどこの部分で行われるかという議論です。それが消費税でなければ、所得税等、別の税金負担が増えることになります。単に「消費税増税反対」と唱えるのではなく、この議論が先延ばしになった場合、他にどう影響するのかということも考え、国民一人一人が財政や税に対する知識を深めることが重要と考えます。

名南経営センターグループ 代表    
                   税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男


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