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これまで増税策一本だった財政赤字対策に、最近ようやく歳出削減という視点が加わりました。10%以上の課税と言われた消費税率の改正案に変化がありそうです。 |
日本の慢性的な財政赤字の解決が、長らく日本の最大の課題として問題視されています。
これについて、政府与党が開催する財政・経済一体改革会議の実務者協議会の中で、2011年度に国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するためには、一体どれだけの歳出削減が必要かという検討がなされました。このことは2006年6月26日の新聞報道等で取り上げられていますが、今後5年間での歳出削減額を「11兆4千億〜14兆3千億円」と、幅はあるものの決定した模様です。
昨年までは増税論議が先行し、これらの全て消費税で埋めるには、少なくとも10%以上の消費税率にしなければならないという議論が盛んでした。しかしこのところの経済回復もあいまって、増税論の先にまず歳出削減をきっちり行うべきだとの意見も強くなり、今回の決定もこの背景から歳出削減論議が中心になったものと考えられます。
もし協議会の決定のように歳出削減策が実現したならば、消費税は3%アップの必要すらなくなり、場合によっては1〜2%の引き上げ程度で事足りるかもしれません。
もちろんこれは、歳出削減のほかにも、「名目経済成長率3%」という前提を基にした試算です。3%の成長率が達成できない停滞経済の状況となれば、そもそもの前提が崩れてしまいますが、現在の景気回復状況から見ると、違和感のある数字ではないと感じています。
財政赤字の解決には、歳出削減と増税をバランスよく同時進行で行うことが重要です。特に増税論議については2007年9月に控えている参議院選挙でも中心的な争点となっています。自民党の苦戦が伝えられているという政治的配慮を加えても、歳出削減がしっかりとなされているのであれば、若干の増税については国民も納得せざるを得ないのではないのでしょうか。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男