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今年税制改正「実質一人会社のオーナー報酬の損金不算入」は中小企業の経営者に大きな影響を及ぼしていますが、来年度は退職金の課税に注目です。
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今年も残すところ後4ヶ月を切りました。政府・与党ともに来年度の税制改正議論が本格化しています。
例年ですと、12月中旬に税制改正大綱が発表されますが、そのための改正議論は今年は春から活発に行われています。中でも注目すべきは、退職金の課税です。
現在の退職金の課税制度では、退職金に対し、勤務年数に応じた特別控除を控除し、残った金額の2分の1だけが課税されています。他の所得とは別に総合されずに単独で課税されています。この制度では、無条件で2分の1課税となり、所得ゼロから積み上げられたものとして計算することになりますので、税負担は極めて少なくなることは自明のことです。
この退職金課税の制度について、さまざまな情報を総合すると、政府・与党からの増税案はかなり煮詰まっている模様です。
外資系の証券会社等の場合は、勤務期間を短くして退職し、退職金をとって実質課税を少なくする手法がよく使われていますが、このことは今問題として取り上げられています。終身雇用ではないこの時代に、節税に退職金制度を利用されていること等を考えると、やはりこの退職金課税が槍玉に挙げられてしまうのは仕方が無いことかもしれません。
しかし、一方で、30年〜40年に勤め続けた末での退職金についても、一挙に2分の1課税の廃止や控除額の縮減を行うのは、影響が非常に大きいため、どのような形で調整されるのか目が離せません。例えば、特別控除については、20年超の70万円については、40万円に見直されるという可能性が強いと思われます。また、2分の1課税については、無条件ではなく、いろいろな条件が付された上で行なわれることになると考えられます。
早ければ、恐らく今年の12月の大綱に盛り込まれてくると思われる案件です。いずれにしても、高齢経営者の方で退職金を受取るチャンスがある方は、企業業績がよければ、思い切って今年中に一線から退き、恩恵を受けられるようにすることも、そろそろ考えてもよいかもしれません。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男