2007年1月9日付けの日経新聞によると、コンビニエンスストアの中で大手のセブンイレブン・ジャパンが、11,000店の約5割の店舗において、来店しなくても買い物ができるよう、注文を受けた商品を届ける「ご用聞き」に取り組んでいるそうです。同記事によると、同社はこのサービスを全体の6〜7割にまで拡大すると発表しています。
今の時代は、マスマーケティングからマンツーマンマーケティングに経営環境が変わりつつあります。更に少子化、高齢化という大きな社会的変化も進んでおり、このような市場できちんと顧客獲得するためには、従来とは異なるやり方が必要とされてきます。
この経営環境において、セブンイレブンの取組みは、特に高齢社会の中で出歩きにくい世帯が増えてくるという状況を見込んだ、世情にあった取組みといえると思います。客層を「来店者」のみではなく「地域全体」に広げて捉え、どういったサービス形態が望まれているかを見据えた結果、高齢社会の中での顧客との関係作りには「ご用聞き」という手段も必要と方針付けたのでしょう。
地域密着を目指すコンビニ業界ですので、このようなご用聞きのサービスの登場は「やっと出たか」との感も隠せませんが、通信販売やインターネット等を苦手とする高齢者の中で、今後いかにこのサービスを浸透させていくのかは注目に値します。
この他にも、「地域密着」サービスの展開として、以前より注目しているコンビニサービスもいくつかあります。セブンイレブン・ジャパンが行っている「ネットで注文し、店舗で受取る」「コンビニで振り込む」というサービスもその一つです。
今の社会は、世帯数が増え世帯人数は減少傾向にあります。一人暮らしや共稼ぎも多く、日中は留守という家庭の割合はかなり大きいと考えられます。当然、宅配を受取るヒマがなかったり、銀行の営業時間に間に合わなかったりというケースも日常茶飯事ですので、それを補完する場としてコンビニは用途を広げています。
このように、社会事情の変化に伴いそのサービスのあり方も変化させて生き残りを図るのは、コンビニ業界に限ったことではありません。今後人口は減少傾向に向かうとされていますが、それを単に市場の縮小と捉えず、自社サービスも変幻自在にうまく対応させることが、今後のビジネスの重要な視点です。 名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男
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