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WEEKLY REPORT 名南経営センターグループ代表 佐藤  澄男
キレる手前のコントロール
2007/02/17

一つの失言や失態が自分や会社の進退を決めてしまうことを思えば、立場が上の人ほど「キレる」ことに危険性を感じることでしょう。平常心が大切です。



 ポスト3大テノールの最有力候補として呼び声も高いロベルト・アラーニャ。美人の奥様ゲオルギューとのコンビとしても名高いオペラ歌手です。私も何度か直接聞き、その歌声に感動しました。

 そのアラーニャが、イタリアのスカラ座で行われたオペラ「アイーダ」で、昨年暮れ、ラダメスという役を演じ、波乱を起こしました。有名な「清きアイーダ」を歌った後にブーイングを受けた彼は、気分を害しさっさと退場してしまったそうです。そのことは、音楽之友社が発行する「音楽の友」2月号にも報じられています。

 スカラ座のオペラ新シーズンに位置づけられる由緒ある公演で、舞台をその場で放棄して帰ってしまうというのには、よほどのことがあったのでしょう。これまで絶賛の嵐ばかりを受けてきた彼にとっては、初めての侮辱的な経験だったのかもしれません。その行動に対し、スカラ座側は、劇場と聴衆に対する敬意の欠如として、即刻契約解除という厳しい態度を示しました。

 最近は日本でも「キレる」という言葉がよく使われています。キレて実際の行動にあらわれると、そこには計り知れない問題が生じてきます。通常は人間には感情のコントロールが働き、「キレる」に至る手前で留まるものですが、アラーニャがこのような行動に出たのを聞いて非常に驚きを感じました。

 人間の一生は、いかに栄光があったとしても、いつかは変調をきたすこともあり、時にはアクシデントもあります。そういうときこそ自分の気持ちや行動が問われるものです。

 ことに経営者においては、自分の感情をそのままぶちまけることの影響の大きさを、常に自戒しておくことが必要です。言葉遣いの一つ一つをとっても取り返しのつかないことは多いのですが、ましてカッとなって行動を起こしてしまったとなれば、それは会社にとっても致命傷として大きな傷を残すことになります。

 今回のアラーニャの行動は、オペラファンの一人として非常に残念なことです。しかしこの事件がアラーニャ自身のこれからの人生において一つの良い経験となり、乗り越えて成長してくれることが、我々の期待することであると感じています。

                名南経営センターグループ 代表
                税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男



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