日経ビジネス編集長の井上裕氏は、「10年後に生き残ることができる強い会社は2つしかない」と述べています。一つは「グローバル・ストロング」、もう一つは「ローカル・ストロング」です。そしてその意味では「ナショナル・ストロング」は存在し得ないと、氏は言います。
まず「グローバル・ストロング」を目指すのであれば、普通の企業ならグローバル化を推進することになるでしょう。氏は、「顧客の生の声がきちんと伝わる企業にしなければならない」と言及しています。顧客に「すごい」と言ってもらえることが大切ですが、その「すごい」の意味も、「よかったね、いいね」という意味だけでは不十分で、更にもう一歩踏み込んで「さすが!」と言わせる企業にならなければなりません。
一方「ローカル・ストロング」となれば、目指すところは異なってきます。社内においていくつかの「強いもの」を引っ張り出し、その「強いもの」について真のナンバー1を追求することで、ローカル・ストロング企業への道が開けてきます。たとえ小さな「ナンバー1」「日本一」でも、いくつか集めることを目指してみてはどうでしょうか。
例えば最近の売れ筋商品のキーワードを見ても、材料・素材や加工についての「安心」や「安全」についてとことん追求し「ナンバー1」を目指す商品が注目を集めています。最近の顧客は、安価な日用雑貨や食品についても、単に見た目や価格で商品を選ぶのではなく、その商品について発せられる「情報」にも目を通し吟味するようになってきましたので、細かなことでもナンバー1を勝ち取りそれを発信することが、ローカル・ストロングへの大切な一歩といえると思います。
ローカル・ストロングを目指せば、自ずと顧客自らが選択してくれるようになってきます。「うなぎ」といえばあの店、スーツをあつらえるならあの店、身体のことならあの先生といった具合に、誰の中にもいろいろなジャンルのランキングがあります。たくさんの人の中で自社がナンバー1になってくれることを重ねると、自ずと2番手との差が出てきます。そのような状況に持っていくにはどうしたらよいのか、生き残りをかけて考えてみる必要があります。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男
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