WEDGEの2007年5月号の「時代を読む」というコーナーで、評論家の鈴木棟一氏が興味深いコラムを寄せています。タイトルは「犯罪の金を抑える米国 抑えない日本」。その冒頭で、世間を騒がせている堀江貴文被告について書かれています。
堀江被告にはご周知の通り2年6ヵ月の実刑判決が出ていますが、それについて氏の米国通の友人がこういったそうです。コラムより引用しご紹介します。
「4年の求刑も軽いし、2年6ヵ月も軽い。米国だったら20年〜30年の刑だ。それより米国では当然、財産が没収される。」
「株券と現金、預金で150億〜160億円あるようだ。悪事でもうけた金。米国では、制裁でお金を没収する。日本では罰すれば終わり。やり得の面がある。」
同コラムによると、米国の犯罪対応の基本は、「犯罪が割に合わないと思い知らせる」という点にあるため、当然財産を没収することになるのだそうです。その点日本では、犯罪者から財産を取り上げる法規はなく、確かにコラムが指摘する通り、その点に大きな問題があるのかもしれません。
米国の犯罪対応の姿勢の実例として、外国人の売春婦への対応も紹介されていました。移民法により外国に追放されるのですが、その前に必ず財産が調べられ、没収か課税されるのだそうです。
氏はコラムの終盤で、以下のように述べています。
「もし地裁判決の通り、2年6ヵ月の実刑ですんで、150億円を握れるなら「それなら得だ」と、同様の犯罪を試みる若者が出てくるかも知れない。」
「米国では徹底的に犯罪者の資産を抑える。日本では「金を取る」という考え方が基本的にない。」
なんでもアメリカナイズされることには批判も多いのかもしれませんが、この刑罰の科し方については、再犯を防止する上でも重要な視点ではないかと、私も感じています。
話は変わりますが、先日、日進市で銃撃事件がありました。日本の警察の拳銃の使い方については現実は極めて抑止的になっています。世論も、警察の拳銃の利用については厳しい視線を向けています。今回の事件でも、人質はもちろんですが、犯罪者の生命と安全が優先され、警察側から犠牲者が出てしまう結果となりました。
この件を通じても、犯罪者が保護されている日本の法律、社会に大きな疑問を感じたのは、私だけではないと思います。こういった姿勢が、犯罪を容易にし、重大犯罪を助長させているのではないでしょうか。
「犯罪をすると割に合わない。だからやめておこう…」。単純にそう思える法規制が、日本にも必要なのではないかと感じています。
国民感情に照らした法改正が望まれます。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男
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