2007年5月14日付けの日経新聞「スイッチオン・マンデー」で、「季節消費の常識疑え」という特集が組まれていました。特に食品やファッションの分野で、季節感の常識からはちょっと外れた消費が増えているようです。
同記事によると、夏に限らずウナギの消費を促進することはできるし、アイスクリームやビールは冬の暖房の中でも消費は多いそうです。更に、コンビニのおでんは通年販売する店舗が拡大していますし、冷やし中華の販売も冬に早々に開始されています。ファッションの分野でも、「秋色夏素材」等の商品が登場し、季節感にとらわれない消費が進んでいるそうです。
確かに、スーパーに出かけ野菜売り場を見回しても、全く季節感を感じさせません。旬のものを食べるという趣がなかなか出てこないのが現状ではないでしょうか。夏のものと思われたスイカも、最近ではほとんど春先から美味しそうに切り分けて店頭に並べられており、私も今年に入って既に何度か食べている状態です。
欲しいものがいつでも手に入る、食べたいものがいつでも食べられて、着たい服がどの季節でも着られるというのは、便利といえば便利です。しかし一方で、四季の移ろいの中で培われてきた日本人の細やかな情感が醸し出された伝統が失われていっているようで、寂しさも感じています。季節を待って食するという感覚が麻痺していく気がしてなりません。
旬のものをその季節に食べることは、昔から日本人が続けてきたことです。日本人の身体は、日本の四季の移ろいにあわせた食をとることで健康を維持できるように、太古より遺伝子を受継いできていると考えると、季節を超越した食生活が、日本人の健康を損なっていくという可能性も、決して否定できないと思います。夏には夏の食材、冬には冬の食材を、身体は本当は欲しているのではないでしょうか。
常識を打ち破った季節での商品戦略も、企業の姿勢としてはうなずけますが、一方で、本当の意味でそれぞれの食の季節感を打ち出してアピールした商品が出てくることも、期待したいところです。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男
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