2007年6月1日付けの日経新聞に、ロシアの活ガニの輸出禁止に関する記事が掲載されています。ロシア農業省が密輸防止と自然保護のために極東で捕獲した全種類の生きたカニの輸出を禁止したという内容です。カニはいわずと知れた日本人の好物の一つで、日本の活ガニ輸入の8割がロシア産ということを考えると、今回の決定が日本に大きな影響を及ぼすことは容易に想像できます。
また別の記事では、2007年6月3日から行われたワシントン条約締約国会議において、EUの提案により、欧州産ウナギの輸出規制が採択される見通しだと報じられていました。
日本人のウナギの消費量は言わずと知れたことですが、その多くは、欧州産ウナギの稚魚が中国で養殖され、蒲焼等として日本市場に出回っているのだそうです。これもまた、価格高騰等の影響が懸念されます。
数々の報道を総合すると、こういった動きが我々の食卓にまで影響してくるにはまだしばらく時間がかかりそうですが、これらの問題の根本には、日本の食料自給率が非常に低いという事実があります。
日本は資源に乏しく、石油等の資源の価格に市場が翻弄されています。最近では金属資源保護についても国際的な関心が高まり、鉄鉱石やレアメタル等の様々な金属資源についても価格が高騰を続け、将来的なインフレ要因になると言われています。そこに上記のような食料問題も加わるとなると、日本の経済基盤そのものを見直さざるを得ないのではないでしょうか。
食料も含め、あらゆる資源を輸入に頼る日本は、今後ますます国際的に不利な立場に立たされるでしょう。カニやウナギに留まらず、他の食材や資源でも、同様の問題が生じる可能性は否定できません。
こういった世界事情に日本経済が左右されないためにも、食の大半を輸入に頼る現在の日本の食糧事情を改善することが先決です。品種改良や養殖等による食料開発や、食材自体の見直し等、国を挙げて食糧についてを考えることが必要なのではないでしょうか。
名南経営センターグループ 代表
税理士・不動産鑑定士・CFP 佐藤澄男
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