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行列のできる相続相談所
譲渡所得の取得費(贈与・相続)
2005/03/03

贈与・相続等で取得した資産については、取に際して支払った不動産登記費用・名義書換手数料等も取得費に算入できることになりました。

土地・建物の不動産やゴルフ会員権を譲渡した場合の税額は、譲渡収入からそ
の譲渡した資産の取得費・譲渡費用を差し引いた金額に税率を乗じて算出しま
すが、このたび平成17年2月1日の最高裁判決により、贈与・相続等で取得した
資産については、取得に際して支払った不動産登記費用・名義書換手数料等も
取得費に算入できることになりました。
 
(1) 取り扱いの変更内容
  これまで、所得税法第60条により相続・贈与で取得した資産を譲渡する際
の取得費・取得時期は、被相続人・贈与者から相続人・受贈者に引き継がれ
るため、その相続・贈与時に発生した名義書換手数料や所有権移転のための
費用は取得費に算入できないとされてきました。

  しかし、平成17年2月1日の最高裁判決で贈与により取得したゴルフ会員権
を譲渡した場合の譲渡所得について、贈与時に支払った名義書換手数料は取
得費にあたるとされたことにより、ゴルフ会員権の名義書換手数料のほか、
贈与・相続・遺贈の際の不動産登記費用等も取得費として算入できる旨、取
り扱いが改められました。

(2)取得費の範囲
  今回の取り扱いの変更によって、新たに取得費として認められる費用とし
ては、相続・贈与時に支払う下記のものが考えられます。

  ●ゴルフ会員権の名義書換手数料
  ●不動産の登記費用
  ●不動産取得税
  ●株式の名義書換手数料
  ●特許権などの権利についての登録費用
  ※取得費として算入できるのは譲渡資産にかかるもののみですので、他の資
    産とともに名義変更・登記した場合にはご注意下さい。
  ※概算取得費(譲渡収入金額の5%を取得費にする)を用いて譲渡所得を計算
    する場合は、上記の費用を計上することができません。

(3)過年度分の所得税の還付
  上記の取り扱いは、3月15日が申告期限の平成16年分所得税の確定申告に
おいて適用できますが、すでに申告を終えている過年度分についても、登記
費用等の金額を明らかにして更正の請求などの手続きをすれば所得税が還付
されます。

  ただし、申告期限から5年を経過している年分の所得税については法令上、
還付できないことになっています。従って、平成11年分の譲渡所得について
は、申告期限が平成12年3月15日になりますので、減額更正が可能な期限は
平成17年3月15日となります。しかし、減額更正は一定の手続きを要するた
め、期限間際では還付が受けられないということもありますので、早急に対
応する必要があります。
                                          (文:梅木真美)
2005.03.03 FZCN-News(第45号)より


※上記掲載内容は、表題右側の日付時点に有効です。
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