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行列のできる相続相談所
退職金課税
2005/05/19

退職金にかかる税金の計算方法、退職金にまつわるお話をお伝えします。

現在、政府税制調査会にて退職金課税の強化について議論されており、早けれ
ば平成18年度税制改正に盛り込む可能性があるとのことです。最近では終身雇
用が崩壊しつつありますが、それでも退職金というものは頻繁にもらうものではなく、
その課税方法についてはあまりご存じない方が多いのではないでしょうか?
ちなみに、退職金課税は下記の通りとなっています。

■退職所得の計算方法
 (退職金の支給額−退職所得控除額)×1/2=退職所得

■退職所得控除額の計算方法
  勤務年数  退職所得控除額
  2年以下   80万円
  3〜20年   40万円×勤続年数
  21年以上  (勤続年数−20年)×70万円+800万円
  ※1年未満の月数は切り上げ。

勤続年数39年6ヶ月のサラリーマンが3,000万円の退職金を受け取った場合
 ■退職所得控除額
   (40年−20年)×70万円+800万円=2,200万円
 ■退職所得
   (3,000万円−2,200万円)×1/2=400万円
 ■退職金の税金(所得税・住民税)
    400万円×30%−43万円=77万円(実効税率2.57%)
   ※退職金に対する税額は給与など他の所得と分離して計算します。
   ※勤務先に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、
     退職金の20%が源泉徴収されます。(上記の場合600万円)
     但し、確定申告をすれば納めすぎの税金は戻ってきます。

  退職金は長年にわたる勤務に対する給与の後払い的性質があると解釈され、
上記のような優遇された課税となっています。しかし最近では、外資系企業を
中心に3年や5年といった短期間の雇用契約を結び、給与分をあえて退職金として
支給するケースが増えてきたようです。一般的に、このような短期の雇用契約を
結ぶ人は高所得者の場合が多いですので、退職所得控除後の金額に1/2を
掛ける退職所得はかなりの節税となります。あまり適切な表現ではないかもしれ
ませんが、退職金の最高税率は25%といえると思います。(所得税・住民税の
最高税率は50%)

  故に、現在退職金課税の強化が議論されているのです。議論の内容としては、
勤続年数が短い従業員が給与相当分を退職金でまとめて受け取り、税負担を軽
減するのを防ぐのがメインではありますが、並行して勤務年数が長いほど税負
担が相対的に軽くなる現行制度の見直しも検討されているようです。年金財政
が不安視され、以前より増して老後の人生設計における退職金の果たす役割が
大きくなっている中での増税については、かなりの反対が予想されます。但し
その一方で、退職金制度を廃止にする会社が増えているようです。
                                         (文:小田博敏)
2005.04.21 FZCN-News(第52号)より


※上記掲載内容は、表題右側の日付時点に有効です。
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